勤医協空知介護医療センターのめざすもの
勤医協空知介護医療センターのめざすもの
炭鉱の街として栄えた中空知地域、芦別市、赤平市、歌志内市、上砂川町の四つの自治体を拠点にして勤医協空知介護医療センターがあります。国の施策としてすすめられた炭鉱の閉山は、自治体そのものが喪失しかねないほどの大きな打撃を与えました。濃淡は違えど地域産業の大半を炭鉱にゆだねていた自治体は、産業の崩壊のなかで人口の流出、過疎化そして超高齢化社会に直面しています。
この空知の地方自治体の困難は、日本の未来の姿でもあります。産業崩壊と人口流出、過疎化、超高齢社会は、自治体財政も悪化させる負の連鎖をつくります。同じ日本に住みながら税や保険料の徴収は国民としての義務を強要されるものの医療や介護などの社会保障は劣悪な環境下に放置されます。
私たちは、医療と介護の共同作業で、他の医療・介護事業者と連携しながら「住民が最期までくらし続けられる街づくり」をめざしています。このためには、自治体関係者との連携と強力なサポートがなければ実現することは出来ません。「地域包括ケア」を推進するためには、地域を構成する様々な団体と個人の協同が不可欠です。特に、医療と介護の従事者を、この地域で確保することが困難です。長いスパンでの後継者の養成にとりくむとともに、住民自身が助け合う「共生」する地域社会づくりをめざします。